就職、結婚と妊娠から出産にかけて、ふと考えた方がいいのかなぁ、と、頭に浮かんでくるであろうことの1つに「保険」、特に「医療保険」の文字はありませんか?
入る、入らないはもちろんその人の自由ですが、買う気が無かったのにも関わらず、セールスの人の熱意に圧倒され、言われるがまま購入してしまった結果、やたらと高額な死亡保険や、つける必要のなさそうな特約などもセットでついてきて、気がつけば高い保険料を長期間にわたり無駄に払っていた、という悲惨なケースもあるようです。
自分でどこかの医療保険に加入しようとパンフレットを取り寄せても、インターネットで保険について調べてみても、選ぶ種類の多さに迷い、どこが良いのか分からなくなったり、この保険に加入してみていいのだろうかと迷ってしまったりするばかりで、結局購入に踏み切れない人きっと少なくはないはずです。
今は、駅の近くや商店街の中など、色々な場所に保険の相談窓口があるので、どんな種類の医療保険が自分に合っているのかということを、一度相談してみるのもいいのではないかと考えてしまうのですが、やはりアドバイスを受けるに当たっても、知識があるのとないのとでは考える幅がかなり違ってくるのではないかと思われます。
いざという時の備えに、助けになるためにも、今一度医療保険について考え、数ある種類の中から自分に合った商品を見つけ出せたら、大切なお金も必要以上に支払わなくて済むのではないでしょうか。
今回は、医療保険の種類と、どんな時にどのような保険が必要なのか、そしてその活用方法についてまとめてみましたので、参考になれば幸いです。
保険に入るかはいらないか、それはあなたの自由!
目次
1.そもそもどうして医療保険が必要なのか?4つの理由で説明!
ですが、健康なときに医療保険といっても、どうして必要になるのか、その理由が分からない人もいると思います。
そこで、どうして医療保険が必要なのか、4つの理由をお話させていただきます。
1-1. 病気で入院する期間が長くなることで、医療費が払えない事態がある。
入院する期間は短いこともありますが、長ければ1ヶ月半を超える場合もあり、さらに治療法やベッド代によっては高額になることでしょう。
1-2. 高額な医療費の支払いのために、今まで貯めてきたお金を使うことになってしまう。
医療保険に加入していなかったために、医療費を全て自己負担する必要性が出てくると、折角コツコツと積み重ねてきた貯金を切り崩さなくてはならなくなってしまいます。
1-3. 入院しなくてはいけないとき、気持ちへの負担が軽減する。
入院するまでに至った病気がいつ治るのだろう、医療費はどのくらいかかるのだろう、あるいは仕事には無事に復帰できるだろうかなど、入院には不安がつきものです。
医療保険の給付金が出ることで、その不安が少しは軽減できるのではと考えられます。
1-4. 日本における社会制度の不安定さから、加入する必要があるかも?
日本の悩みの種である、少子高齢化により心配なのが社会保障です。
今の窓口3割負担も、もしかするとこの先引き上げられ、自己負担金がさらにかさむ可能性も大いにあると思われます。
つまり、医療保険が必要になると考えられるのは、こんな人たちです。
・貯金の少ない人
・子供がまだ小さい
・万が一の入院の際の医療費が心配
・自営業を営む人
反対に、このような人たちはまだ医療保険のことを考えなくても良いかも知れません。
・十分に貯金があると思っている
・支払ってきた保険料より、給付金が少なくなるであろうと考えられる人
・勤め先の会社による福利厚生で十分保障がまかなえる人
2. 医療保険の種類は大きく分けて6つ!
自分はやっぱり不安な部分もあるし、入院することになっても困ることのないように、医療保険について考えてみたいとお考えの人はきっと多いくらいだと思います。
では、一口に医療保険といっても、どのくらいの種類があると思いますか?
細かく分けていくとあまりに多種多様なため、ワケがわからなくなってくるでしょう。そこで、ここでは大きく分けて6つある保険の種類とその特徴について説明させていただきます。
その6種類というのが、以下のとおりです。
1. 終身医療保険
2. 定期医療保険
3. 女性向け医療保険
4. 貯蓄型医療保険
5. 引き受け緩和型医療保険
6. 無選択型医療保険
1つ1つ解説していきますね。
2-1. 終身医療保険
保障期間が一生涯、つまり死ぬまで続く医療保険です。
特に今のことはともかく、一生涯続く保障を受けたい、あるいは保障と貯蓄の両方を充実させたい場合はこちらの保険がオススメです。
加入時から保険料が変わりません。また、解約の際に解約返戻金を受け取れる場合があります。これは、期間によっては受け取れない可能性も出てきます。
2-2. 定期医療保険
就職して退職するまでなど、ある期間において医療保障が必要な時のための医療保険です。
定期的に保険料を見直すことができるので、ライフプランの変化などにも柔軟に対応することができます。
保障が同額の場合は、終身医療保障よりも保険料が安いのですが、保険期間満了後に、年齢に応じた保険料に更新され、値段が原則として高くなってしまうのが特徴です。
また、健康状態とは関係なく、満80歳までの更新が可能です。
少し金銭的に余裕のある会社では、従業員にこの定期医療保険をかけてくれるところもあるようです。
2-3. 女性向け医療保険
医療保険の中でも、ここ最近は特に各保険会社がこぞって売り出そうとしているのが、この女性向け医療保険です。
子宮筋腫、妊娠高血圧症候群、鉄欠乏性貧血といった、女性にしか起こらない、あるいは女性の方がかかることの多い病気については、給付金の上乗せや入院の限度日数が増える医療保険です。具体的には、1. 5~2倍は変わってくるとされています。
特に、妊娠・出産時の保障も充実しているので加入しておきたいとお考えの方もいると思われますが、妊娠中の場合は条件付きの加入、あるいは加入できないといったケースもあるので、まずは保険会社に相談してみるのも良いと思われます。
2-4. 貯蓄型医療保険
数ある医療保険のほとんどは掛け捨てと呼ばれ、支払った保険料が返ってくることはありませんが、それが嫌だという人にオススメなのが、こちらの貯蓄型医療保険です。
貯蓄型医療保険は、ここからさらに2つに分類されます。
2-4-1. 健康祝い金が受け取れる
5年・10年などの期間中に入院しなかったときには、健康祝い金を受け取れるという商品です。相場は10万円程のようです。
2-4-2. ある程度支払い続ける事で、それまでの保険料が戻ってくる
一定まで保険料を支払い終えると、払い込んだ分の保険料がすべて戻ってくる商品です。
保険料を無駄にしなくて済む、保険料が高いので生命保険料控除額が大きくなることが多いといったメリットがある反面、その保険料の高さや商品の選択の幅の少なさ、途中で解約した場合は損をしてしまうなどのデメリットもあるので注意が必要です。
2-5. 引受緩和型医療保険
保険に加入する時の条件が緩和され、持病を抱えていたり、健康上加入できなかったりした人でも加入することが安易な医療保険です。
健康に関する条件が3~5つほどありますが、それらの質問をクリアすることが条件になります。
保険料が高く、契約した日からある程度の期間は受けられる保証が半額以下などのデメリットがあるようです。
こちらは、どこにでもあるような医療保険に加入できない、あるいは厳しい条件付きで加入しなくてはならないという時に購入を考える商品で、まずは他の医療保険に的を絞って考えるべきかと思われます。
2-6. 無選択型医療保険
引受緩和型医療保険にも加入できない人は、こちらの無選択型医療保険への加入を検討することになるでしょう。
審査も無く、誰でも加入できるのですが、保険料の高さや、持病の悪化・再発では保障の対象にならない、契約後90日間は入院や手術をしても保険金や給付金が支払われないといったかなり厳しい条件がついています。
まずはこの中から、特に1~4までの種類の中からどの保険にするか検討することになります。
3. 複雑化する医療保険の仕組みを解説!主保障と特約保障の2つ!
ここまで見るだけでも6つも種類があるのか、とウンザリしてしまいそうですが、さらに医療保険の中身をのぞいてみると、この2つの言葉が目に飛び込んでくることと思います。
それは、「主保障」と「特約保障」です。
主保障というのは、病気やケガで入院したときに保障してくれる入院日額のことです。
これは、ほとんどの入院について保障してくれるのですが、正常な分娩時や、法律違反行為をした場合の入院については保障の対象外となってしまいます。
特約保障というのは、通院特約、三大疾病特約、女性疾病特約、先進医療特約、生活習慣病入院特約などなど、色々な種類のものがあります。
しかし、適用されるには主保障の入院日額の保障が開始されてからというのが条件となっていて、それ以外の場合は原則として特約だけの保障が始まることがありません。
また、特約だけを単体で購入することもできない決まりになっています。
いくら外交員の人がつけておけば安心、だから是非!とはいっても、つければつけるほどに保険料は高額になってしまうのは当然のことです。
その病気になる可能性やリスクが低いとしても、もしかかってしまった時に貯金では賄えないほどに経済的な負担が大きいなと判断されるものに関しては、追加で加入することも検討すべきと考えられます。
また、通院特約は月々の保険料が1割以上アップしてしまう上に、診断書も自費で受け取らなくてはならないので、コストパフォーマンスがとても悪いと言われています。
がん保険に関しては、抗がん剤などかかるお金が非常に高い上に、給付金もある程度の額が保障されているので、通院特約をつけるのも1つの手と考えられます。
4. 人生の岐路、どの種類の医療保険に加入すべき?
それぞれの条件でどのような種類の医療保険が合っているのか、人生の岐路に立たされる部分を中心に考えてみることにしましょう。
4-1. 就職したばかりの場合
親が子供のために生命保険や学資保険、そして医療保険をかけている場合があるとしても、本人としては学生の頃まではまだ考えた事もなく、自分自身で保険料を払っていない方がほとんどだと思います。
自分自身で保険について考えたり、実際に加入したりするのは、ズバリ就職して自立した生活を始めたあたりからになるでしょう。
保険のセールスマン、セールスレディといった外交員の皆さんが声をかけてくる機会も多くなる頃です。
もちろん、知識の無いままに外交員の言うとおりに加入してしまうと、その外交員の生活のため、給料のために本来必要な分よりも更に多めの保険料を支払うハメにもなりかねません。
たまーに、必要な保険をオススメしてくれる親切な外交員の方もいるにはいるようですが。
そういう事があるので、オススメされたものを鵜呑みにして加入するのではなく、自分で考えて納得した保険を選ぶ必要があります。
では、就職したての新社会人にとって良い保険、必要な保険とは一体どういう保険を指すのでしょうか。
まず、医療保険と一緒に高額な生命保険をすすめてくる外交員の方がいますが、新社会人でなおかつ独身ともなると、例え亡くなってしまったとしても、金銭面で困る人というのはほとんどの場合存在しないといって良いと思います。