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- 学資保険の相場は1万~1万5千円!金額や返戻率についての全知識
・大学入学時などお金がかかる時期をメインにまとめて学資金を受取る
学資保険の加入を返戻率で決めるのなら、複数回受取るよりまとめて受取った方が返戻率は高くなります。
1-5-3. 払い終えるタイミングも早い方が良い
保険料を何歳まで払い込むかも大切なポイントです。満期期間により払い終える時期にあわせ18歳満期なら15歳まで払う、というように設定されているのが一般的です。
保険会社によっては、払込の期間を10歳までなどに短縮できる商品もあります。本来は満期の18歳時まで払込むものを、期間を縮めて10歳時までに払込むので、保険料も前倒しされ跳ね上がります。ですが、その見返りとして返戻率が高くなります。
某社の一例を見てみましょう。
(契約者は30歳男性・被保険者0歳、受取総額300万円見積の18歳払済と10歳払済の違いです)
払込期間 |
18歳払済 |
10歳払済 |
月払保険料 |
1万3,190円 |
2万2,560円 |
受取総額 |
300万円 |
300万円 |
累計払込保険料 |
284万9,040円 |
270万7,200円 |
返戻率 |
105.2% |
110.8% |
この短期払込プランですが、保険料の負担が大きすぎて和解子育て次第の夫婦には敬遠されがちと思いきや、意外とニーズが高いのが現実です。
考え方としてはこうです。比較的お金のかからない10歳(小学校5年生)時までに保険料の払込みが終わるところが人気のようです。
お子さまが成長するにつれて、塾やスポーツ教室、趣味の費用などの養育費も上がっていくことを思うと、18歳まで長々と保険料の払込みが続くよりも早めに肩の荷を下ろしたいというところでしょう。
2. 学資保険の保険料・受取保険料の相場
ここまでは学資保険の仕組みや給付の受け方、払込の方法などを見てきました。それを踏まえていよいよ本題の相場を見ていきましょう。
2-1. 学資保険の保険料の相場
お子さまの教育資金を学資保険で補おうと考えた場合、月々の保険料はいくらぐらいが妥当なのでしょうか。
私は2016年の1月まで生命保険の相談窓口に勤務していておりましたが、学資保険の相談で来店したお客様のほとんどが
予算は「1万円~1万5,000円未満」と答えていました。次いで若い夫婦に多かったのは「5,000円~1万円未満」でした。
これは同じような貯蓄機能がある学資保険以外の保険商品を、貯蓄目的で加入を希望して来店するお客様も同じで、多くの方の貯蓄の範囲の金額と思われます。
ではこの保険料で積立てた場合将来、いくらの満期金が受け取れるのでしょうか。
上記の表でもわかるように、男性30歳、お子様0歳の時に加入するとお子様の18歳時で300万円の受取が可能ということになります。(商品により差があります)
その300万円の根拠はどこにあるのでしょうか。はたして300万円で補えるものなのでしょうか。大学入学以外の相場も踏まえながら見ていきましょう。
2-2. 子供の学費はどのぐらいかかる?
日本は外国と比べても教育費が高額な国と言われています。実際に高校、大学の入学時には、多くの家庭で収入よりも支出が大きくなるケースが見られます。
実際どのくらいの費用がかかるのでしょうか。ここではお子さまひとりにかかる学費が、一体どのくらいの金額になるのか平均をご紹介します。
2-2-1. 学費の全国平均
幼稚園~高校までにかかる学費(塾代などの課外学習費も含む)
区分 |
年間学費 |
総年数 |
総学費 |
幼稚園 |
公立 |
23万100円 |
2年 |
46万200円 |
私立 |
48万7,427円 |
97万4,854円 |
小学校 |
公立 |
30万5,807円 |
6年 |
183万4,842円 |
私立 |
142万2,357円 |
853万4,142円 |
中学校 |
公立 |
45万340円 |
3年 |
135万1,020円 |
私立 |
129万5,156円 |
388万5,468円 |
高等学校
(全日制) |
公立 |
38万6,439円 |
3年 |
115万9,317円 |
私立 |
96万6,816円 |
290万448円 |
※文部科学省「平成24年度子どもの学習費調査」
大学(昼間部)の学費(生活費や食費等は除く)
区分 |
年間学費 |
小計 |
4年間の総学費 |
授業料、その他の学校納付金 |
修学費、課外活動費、通学費 |
大学
(昼間部) |
国立 |
52万2,800円 |
15万900円 |
67万3,700円 |
269万4,800円 |
公立 |
53万6,200円 |
14万5,900円 |
68万2,100円 |
272万8,400円 |
私立 |
115万4,400円 |
16万5,300円 |
131万9,700円 |
527万8,800円 |
平均 |
101万3,700円 |
16万1,800円 |
117万5,500円 |
470万2,000円 |
※独立行政法人日本学生支援機構「平成24年度学生生活調査結果」
上表のように国立・公立の大学であれば300万円で4年間の学費を補うことが可能ですが、私立になると途端に大きく不足が発生します。
高校入学時を狙って満期金を受け取るのであれば、私立も公立も一見間に合っているように思えますが、18歳まで積み立てて300円のケースをご紹介しておりますので、実際には3年分積立は目減りします。実際はギリギリといったところでしょうか。
とはいえ、ならば月々の保険料を増やして受取れる満期金を増やすべきかと、言われると高額な保険料が生活の圧迫になってはいけません。
やはり保険料は平均の1万円~1万5,000円未満が相場でしょう。学資保険の加入を考えるときに踏まえておきたいのが学資保険は「補い」といいう点です。足りない分は下記のような方法などでさらに補うことを考え、保険料の増加は環境に合わせ考えましょう。
3. 学資保険の返戻率の相場
3-1. 人気プランの返戻率ランキング
ここでは学資保険の要、返戻率のランキングを各種プラン別で見ていきましょう。なお、ここでご紹介している返戻率は2016年8月現在の返戻率です。
3-1-1. 保険料払込期間18歳、満期受取年齢22歳の場合
1 |
学資保険スクエア・III型 / ソニー生命 |
110.3% |
2 |
こども共済・学資金型すてっぷ / JA |
108.8% |
3 |
ニッセイ学資保険・こども祝い金あり型 / 日本生命保険相互会社 |
107.1% |
4 |
夢見るこどもの学資保険 / アフラック |
105.2% |
5 |
Mickey / 第一生命 |
102.3% |
3-1-2. 保険料払込期間17歳、満期受取年齢22歳の場合
1 |
学資保険スクエア・III型 / ソニー生命 |
111.0% |
2 |
みらいのつばさ・ジャンブ型 / フコク生命 |
110.1% |
3 |
みらいのつばさ・ステップ型 / フコク生命 |
108.4% |
3 |
こども共済・学資金型すてっぷ / JA |
108.4% |
5 |
夢見るこどもの学資保険 / アフラック |
104.9% |
3-1-3. 保険料払込期間10年、満期受取年齢18歳の場合
順位 |
商品名 / 保険会社 |
返戻率 |
1 |
学資保険スクエア・II型 / ソニー生命 |
112.0% |
2 |
学資保険スクエア・I型 / ソニー生命 |
107.7% |
3-2. 人気から見るの各社学資保険の返戻率
3-2-1. フコク生命「みらいのつばさ」
保障内容 |
ステップ型 |
【満期】22歳【払込期間】17歳
【受取パターン】
・祝金/3歳・6歳:5%、12歳・15歳:10%、18歳:70%、20歳:10%(※1)
・満期保険金/22歳:100% |
ジャンプ型 |
【満期】22歳【払込期間】17歳
【受取パターン】
・祝金/18歳:100%
・満期保険金/22歳:100% |
祝金の支払日 |
11月1日 |
祝金の据置き |
可能 |
医療保障 |
なし |
育英年金 |
なし |
保険料払込免除特則 |
標準付帯 |
その他特徴 |
兄弟割引 |
契約者年齢 |
男性:18歳~70歳
女性:16歳~70歳
※子どもの年齢により異なる |
被保険者年齢 |
0歳~7歳 |
出産前加入 |
140日前から可能 |
プラン次第ではトップクラスの返戻率
どの受取パターンも比較的高めではありますが、祝金を受け取らないパターン(ジャンプ型)を選ぶと月払いでも110%以上になります。
保険料が負担にならないのであれば、半年払いや年払いにすることでトップクラスの返戻率になります。
早めの入学準備にも間に合わすことが可能
祝金が支払われるのは11月1日と指定されているので、推薦入試などの通常よりも早目の入学準備にも間に合わすことが可能です。大学の場合だと受験のための交通費や宿泊費も嵩むため、その費用に充てることも可能でしょう。
お子さまが2人以上の世帯に嬉しい制度
兄弟・姉妹で加入すると保険料が割引になる制度があります。保険料が割引になるということは返戻率が上がということです。
そして、どちらかが加入しているのであれば兄弟・姉妹同時申し込みでなくても良い点も加入しやすい点ですね。
3-2-2. ソニー生命の「学資保険スクエア」
保障内容 |
プランI型 |
【満期】17 or 18、20、22歳【払込期間】17 or 18、20、22歳
【受取パターン】
17 or 18歳満期の場合
・進学学資金/12歳・15歳:30%(※)
・満期学資金/17 or 18歳:100%20歳満期の場合
・進学学資金/12歳・15歳・17 or 18歳:30%
・満期学資金/20歳:100%22歳満期の場合
・進学学資金/12歳・15歳・17 or 18歳:30%
・満期学資金/22歳:100% |
プランII型 |
【満期】17 or 18、20、22歳【払込期間】17 or 18、20、22歳
【受取パターン】
17 or 18歳満期の場合
・満期学資金/17 or 18歳:100%20歳・22歳満期の場合
・進学学資金/18歳:100%
・満期学資金/20・22歳:100% |
プランIII型 |
【満期】22歳【払込期間】10、15、17 or 18歳
【受取パターン】
22歳満期の場合
・学資年金/18~21歳:毎年100%
・満期学資金/20・22歳:100% |
満期学資金の支払日 |
誕生日直後の契約応当日 |
祝金の据置き |
可能 |
医療保障 |
なし |
育英年金 |
なし |
保険料払込免除特則 |
あり |
その他特徴 |
ライフプランナーとの面談必須 |
契約者年齢 |
男性:18歳~※歳
女性:16歳~※歳
※プラン・子どもの年齢により異なる |
被保険者年齢 |
0歳~7歳 |
出産前加入 |
140日前から可能 |
利差配当 |
5年ごと(特約) |
プランによっては115%と高返戻率
ソニー生命の学資保険は貯蓄性に特化しております。プランによりますが、設計を工夫をすれば月払いでも返戻率115%超 えが可能です。
ただ短期間で払込む場合はその分保険料が高くなるため、返戻率にこだわりすぎて無理なプランを組まないようにしましょう。
プラン3つの中から自由な設計が可能
従来商品のI型・II型に加えて、学資年金が受け取れるIII型が2016年1月に再登場したことでプランが豊富になりました。払込期間も、10歳・ 15歳の短期間から一般的な18歳や22歳などの期間まで、自由な設計が可能です。
「III型10歳払プラン」を契約者 30歳男性・お子さま0歳・月払で見積もった場合の返戻率は115.9%とかなり高いです。もちろんそのプランを半年払いや年払いにするとさらにアップします。
3-2-3. JPかんぽ生命の学資保険「はじめのかんぽ」
保障内容 |
大学入学時の準備コース |
【満期】17 or 18歳【払込期間】12、17 or 18歳
【受取パターン】
満期学資金/17 or 18歳:100% |
小・中・高+大学入学時の準備コース |
【満期】17 or 18歳【払込期間】12、17 or 18歳
【受取パターン】
祝金/小学校入学前:(満期保険金)の5%、中学校入学前:15%、高校入学前:45%
満期学資金/17 or 18歳:100% |
大学4年間の準備コース |
【満期】21歳【払込期間】12、18歳
【受取パターン】
祝金/18~20歳:毎年(満期学資金の)25%
満期学資金/21歳:25% |
満期学資金の支払日 |
小学校、中学校および高校入学直前の12月1日 |
祝金の据置き |
可能 |
医療保障 |
・入院特約「その日から」
【病傷害入院特約】
入院給付金:特約基準保険金額の1.5/1000に相当する金額
手術給付金:種類に応じて5倍、10倍、20倍
長期入院一時保険金:120日以上の入院に特約保険金額の3%に相当する金額【災害特約】
死亡保険金:不慮の事故による死亡に特約基準保険金額
傷害保険金:不慮の事故で所定の身体障害が出たとき、状態に応じて特約保険金額の10%~100% |
育英年金 |
なし |
保険料払込免除特則 |
あり |
契約者年齢 |
男性:18歳~65歳 / 女性:16歳~65歳
※プラン・子どもの年齢により異なる |
被保険者年齢 |
0歳~12歳 |
出産前加入 |
140日前から可能 |
選べる3コースで分かりやすい
学資金の目的にあわせて3つのコースの中から選ぶことができるのがシンプルで分かりやすいのが特徴です。
以前は死亡保障が手厚く貯蓄性を下げていましたが、死亡保障が軽くなり貯蓄性がアップしました。「大学4年間の準備コース」」は返戻率が他のコースより高く、プランによりますが12歳払いだと月払いでも114.4%まで狙えます。
長期入院を保障する医療特約
貯蓄型に転向し、育英年金プランの販売を終えましたが、医療保障は特約で付帯することが可能です。保障内容としては120日以上入院したときに一時金が出るのはかなり珍しいです。が、120日以上入院することも現在は珍しいので考えたいところです。
3-2-4. 日本生命の「ニッセイ学資保険」
保障内容 |
こども祝金なし型 |
【満期】22 or 21歳【払込期間】5、10、17 or 18歳
【受取パターン】
・学資年金/17 or 18歳:100%(※1)
以降満期まで毎年:50% |
こども祝金あり型 |
【満期】22 or 21歳【払込期間】5、10、17 or 18歳
【受取パターン】
・祝金/5歳、11歳、14歳:20%
・学資年金/17/18歳:100%
以降満期まで毎年:50% |
満期学資金の支払日 |
所定の支払年齢(満14歳6ヵ月など)に達した日の直後の2月1日 |
祝金の据置き |
可能 |
医療保障 |
なし |
育英年金 |
なし |
保険料払込免除特則 |
あり |
契約者年齢 |
【払込期間5年】
男性:18歳~69歳 / 女性:16歳~69歳
【それ以外】
男性:18歳~45歳 / 女性:16歳~45歳 |
被保険者年齢 |
0歳~6歳 |
出産前加入 |
140日前から可能 |
プランによっては返戻率120%近くまでアップ
払込期間を最短の5年に設計し、祝金なし型を選ぶと118.6%まで返戻率を上げることが可能です。
一時はソニー生命の学資保険よりも高い返戻率をマークしていましたが、ソニー生命の見直し、さらに日本生命が行った2014年4月の値上げによって返戻率がダウン。過去にソニー生命より良かったという印象だけで決めてしまうのは待ったをかけたいところです。
とはいえ、日本生命の与信は貯蓄性の保険にとって最大の安心感ではないでしょうか。
3-2-5. JA共済の学資保険「こども共済」
保障内容 |
学資金型 すてっぷ |
【満期】22歳【払込期間】17 or 18歳
【受取パターン】
・学資金/17 or 18歳、19歳、20歳:(満期共済金の)20%
・満期共済金/22歳:20% |
祝金型 にじ |
【満期】22歳【払込期間】18歳
【受取パターン】
・祝金/3歳:(満期共済金の)5%、5歳・11歳:10%、14歳:20%
・満期共済金/22歳:55% |
学資金型 えがお |
【満期】22歳【払込期間】18歳、22歳
【受取パターン】
・祝金/3歳:(満期共済金の)5%、5歳・11歳:10%、14歳:20%
・満期共済金/22歳:55% |
学資金の支払日 |
所定の年齢の誕生日以後初めて到来する契約応当日 |
祝金の据置き |
可能 |
医療保障 |
【医療共済(終身 or 80)歳】
入院保障(限度日数200日)
入院見舞保障
手術保障
放射線治療保障
先進医療保障
がん重点保障特則 |
育英年金 |
あり |
払込免除特則 |
あり |
契約者年齢 |
18歳~60歳 |
こどもの年齢 |
【すてっぷ】0歳~12歳
【にじ・えがお】0歳~11歳 |
出産前加入 |
140日前から可能 |
先進医療保障も選べる医療共済の付加が可能
付帯できる医療共済というのが、特約ではなく単体の医療共済です。ですので保障内容が充実しています。
特に先進医療保障は使う確率は低いという理由で月々の掛金も低いです。誰もが使う確率が低いかというと決してそうではないので付けておいても損はないです。
4. まとめ
4-1. 保険料の相場はやっぱり1万~1万5千円
保険料は、契約者・被保険者の年齢、給付金の受取パターンや保険料の払込期間などのプランなどにより変わりますが、保険料の相場としては1万円~1万5千円。
これは保険で貯蓄するという性質上、中途解約などのリスクや生活費を圧迫しないラインであり妥当だと思われます。
またその保険料の相場で加入できるプランも、契約者・被保険者や給付金の受取パターンや保険料の払込期間などにより違いがありますが、大学入学の時点で300万円前後を受取ることが可能だということが分かりました。
4-2. 返戻率はプランにより違いがあるも105%~110%程度が相場
設計内容やプランにより変化はありますが、一般的なプランでは105%~110%が望みやすいです。払込み期間を短くしたり、払込方法を半年払い・年払いにすることで115%の返戻率も狙えます。
こうした世間の相場感をしっかりと把握し、広い視野を保って学資の準備をしていきたいですね。
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