とは言え、基準点として1640万程度必要である事は覚えといて損はないでしょう。
更には、この養育費に教育費が加算されます。今度は教育費について見ていきましょう、下のチャート図を見てみてください。
出典先URL http://kodomo-ouen.com/data/02.html
幼稚園から大学までの私立もしくは公立までを考慮したチャート図になります。図の一番下にある金額が養育費と教育費の合算された費用と言う事になります。
子供がどの学校に通うかで大きく変わり、3000万円から6000万円までと金額の幅が大きいですが大金である事には変わりませんよね。
仮に、子供が全て公立と国立の学校に通ったとしても3人兄弟であれば約1億円の費用がかかる計算です。日本の生涯賃金が3億円である事を考えると決して安いとはいえませんね。
2-2. 学資保険にかかる費用
前述した子育てにかかる費用を踏まえて学資保険にかかる費用をみてみましょう。
学資保険に加入されている方が、一体どの程度月々支払っているのかなどから読者の皆さんに具体的なイメージを掴んでもらえたらと思います。
2-2-1. 学資保険加入者の月々の積み立て平均額
2014年7月に行われた楽天リサーチによる全国300人のうち学資保険加入者した主婦100人に対して行われた調査によると、学資保険の月々の積み立て平均額は1万円から1万5千円となっています。
仮に、月々1万円を18年間積み立てた場合、216万円積み立てる事ができます。この金額に利率が加わるので受け取りの際は、もう少し多く受け取る事ができます。
更には受け取り総額の契約が200万円~250万円が最も多いことから、18年程度の積み立てを行っている世帯が多いということになります。
つまりは、ちょうど大学入学に合わせての積み立てを行っているようです。上記に載せました学費のチャート図からも大学での費用が最も大きいのでやはりこの時期になるのは当然なのでしょう。
2-2-2. 理想的な貯蓄額
学資保険の貯蓄額は1万円から1万5千円が最も多く、支給時期は大学入学時と言う事が調査データから分かっています。
幼稚園から大学までの額費用を考えてみると支給時期はやはり最も支出の大きい大学入学時であるのがベストでしょう。
ですが、貯蓄金額に関してはどうでしょう?調査データでは月々1万円から1万5千円の積み立てが一般的でしたが、適切な金額なのでしょうか?
この点について大学にかかる費用から考察を行いました。まず大学でかかる諸経費を国立・私立に分類して見てみましょう。
出典先URL https://studysapuri.jp/course/junior/parents/kyoiku/article-8.html
上記の表は各大学区分の授業料のみの平均額になっています。
一番お金が必要となる初年度では、国立大で約80万円かかり、私立の医歯系になると約470万円必要になります。これは、授業料のみ計算値です。つまりは、この授業料に教材費や授業に必要な用具等が加算されます。
更には、一人暮らしをはじめる場合には一般的に70万円程度必要になります。となると、最安値の国立大でも最低150万円以上かかる計算になります。
ある種特殊である私立の医歯系に関しては500万円オーバー、私立理系であっても220万と高額です。
学資保険で月々1万円を積み立て場合には200万円弱、1万5千円なら300万円弱になります。
上記の費用を踏まえた場合には、月々1万円だと国立大学の場合には少々不安は残るものの、私立理系の場合にはかなりギリギリの計算になります。私立医歯系に至ってはまったく足りていません。
対して、月々1万5千円貯蓄した場合には300万円以上になりますので、私立医歯系の場合には厳しいもののその他の場合には、初年度に関したては割りとゆとりを持つ事ができます。国立に関しては4年間の学費をまかなう事ができます。
これらを踏まえると、理想的な額は1万5千円程度は欲しいところでしょう。
子供が確実に国立大学に入学するなら月々1万円でも初年度の必要費用程度はまかなえますが、確証がないとなると1万5千円が安心できるラインになります。
加えて、今回は大学入学からの費用を想定しています。
つまりは、その前の年にかかった受験費や学習塾などの大学受験の準備にかかる費用は考慮していません。その事も考えると、やはり事前に貯蓄を行った方が理想的かもしれません。
もちろん、学資保険に資金を割きすぎて家計が火の車となっては本末転倒ではありますが、結論としては将来的に子供が国立でも私立でも通えるように準備するのであれば月々1万5千円が程度の積み立てが理想でしょう。
2-2-3. 学資保険はいくらから積み立てられるの?
学資保険は魅力的ではありますが、月々1万5千円を積立のは実際のところなかなか捻出が難しかったりしますよね。
1人ならまだしも2人兄弟なら月々3万円と馬鹿になりません。
とは言え、もしもの時のために学資保険に一応入っておきたい方は多くいると思います。そこで、学資保険に加入するための月々の最低保険料とその保障内容についてお話をしようと思います。
月々の保険料が安い学資保険は、大体5000円前後のものからあります。学資保険の種類で言うならば貯蓄型のものであり、保障型のものは見つけられませんでした。
ですが、貯蓄型なだけに利率は110%近くと高い返戻率を誇っています。
仮に、月々5千円を18年間貯蓄した場合には108万貯蓄する事ができます。更には利率分が加算されるので、プラスで10万円程度が加算されます。
トータルで見ると約120万円を積み立てる事ができます。
国立大学進学に必要な資金が150万円程度ですので、心もとない事は否めませんが、それでも金銭的に大きな補助になるでしょう。
2-2-4. 学資保険をお得に利用する方法
金銭的な余裕の有無に関わらず、学資保険をより安くお得に利用できないかと思いますよね。今回はその点についてもまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
・給付金の受け取り回数を減らすことで利率アップ
学資保険は契約の時に将来お金をもらうタイミングを設定する事ができます。
例えば、中学入学時と高校入学時、それと大学入学時など子供の成長に合わせて給付金を分けて受け取る。と言った具合にする事ができます。
複数回に分けて受け取ると確かに家計が圧迫しにくくなり助かるのですが、その分利率も下がってしまいます。
ですので、長い目で見てよりお得に利用したい場合には、大学入学時など1番費用がかかる時期に絞って利率を高く受けるとお得に利用する事ができます。
・保険料支払いを短縮で利率アップ
満期を18歳に設定した場合には、払い込みは15歳になるのが一般的です。
しかし、学資保険のプランによっては10歳で全て払い込みを終了させるプランもあります。この場合には15年で払い込む予定であった保険料が10年に短縮されるため月々の保険料は高くなってしまいます。
ですが、その分の見返りとして利率を高く受ける事ができます。支払いは大変になりますが、お得に学資保険を利するテクニックとして覚えておくと良いでしょう。
・一括払いで支払うとお得
前述した払い込み時期を短縮するとお得になると紹介いたしました。ですが、支払いを一括にする事でさらにお得にする事ができます。
学資保険の保険料を一括にした場合、加入条件にもよりますが約2割程度保険料が安くなります。200万積み立てるとなると40万安くなるのでかなり魅力的です。
ただし、大きなデメリットもあります。学資保険のメリットでお話したように、親に万が一の事が起きた場合には保険料免除措置が受けられます。
ですが、一括支払いの場合には保険料を前倒ししている分、この措置を受けられなくなります。保険の側面がかなり薄れる事になります。
ですが、そこを押しても2割引は魅力的です。金銭的に余力が時期に一括払いを利用するのもお得に学資保険を利用する手段と言えます。
・兄弟で加入する事で割引
学資保険を取り扱っている保険会社によっては、兄弟揃って学資保険に加入する事で保険料割引を受けられる上に利率を上げられるものがあります。
割引と言っても月々200円程度ですが、仮に18年間支払うとすればトータルで43200円もお得になります。ただし、割引を受けられるのは後から入った子にのみです。
つまり、長男が先に保険に加入していると後から加入した次男の保険料が月々200円安くなり利率も高くなると言うことです。また、兄弟割引はどこの保険会社もやっているわけではない事も注意しておきましょう。
3. みんなの教育費事情
学資保険の基礎と積み立ての費用についてご説明しました。
では、学資保険に加入している人達は何を重視して、学資保険に入ったのでしょうか?この疑問を解消すべく様々なデータから紐解いていきましょう。
予備知識として身に着けておいて損は無いと思うので、見てみてください。
3-1. みんなが選ぶ学資保険のポイント
今や6割が加入する学資保険ですが、加入者の皆さんは何がきっかけで加入したのでしょうか?
2013年のNTTコムリサーチ行った調査によると次のようなデータが得られたそうです。
出典先URL http://research.nttcoms.com/database/data/001583/
なんと1番多かった意見が必要性を感じていたと言う意見で80%以上を占めました。2番目に多かった友人親戚に進められたと言う意見の5倍以上の差をつけています。
それだけ、子育てにおける将来的な経済的な不安を感じており、子供の将来を真剣に考えている人が多いということでしょう。
では、この章のテーマである「何を重視して学資保険に入ったのか?」と言う疑問を解消するために、学資保険の加入ポイントについて見てい見ましょう。
こちらのデータもNTTコムリサーチのデータから引用したものです。
出典先URL http://research.nttcoms.com/database/data/001583/
最も多い意見が返戻率で、続いて補償、受け取り時期に関する自由設計でした。皆さんが最も重視しているのが、資金の運用と言う事ですね。
せかっく積み立てるのであれば少しでもお金が増えればいいと考えるのは当然ですね。加えて、万が一自分たちに何かあった場合には補償が効くという点、資金の拘束力が強い学資保険のデメリットも給付時期の調整ができる為人によっては魅力的だということでしょう。
3-2. 学資保険に入らない理由
現在6割が学資保険に加入していますが、一方で残りの4割の人達はどうなのでしょうか?そこについてもデータがあります。次のグラフをご覧ください。
出典先URL http://research.nttcoms.com/database/data/001583/
こちらもNTTコムリサーチから引用したものです。このグラフを見てみると、学資保険とは別で学費のために預貯金を行っている方が最も多かったですが、僅差で保険料を払う余力がないと言う意見が続く両極端な結果になりました。
やはり、長期間資金を拘束されるデメリットが大きいと感じる方は多いようで、個人的に積み立てていく方式を取っている方がいるようです。
保険料を払う余力に関しても月々5千円からでも学資保険は積み立てられますが、実際に積み立てようものなら様々な努力をしなければなりませし、安ければいいというわけではありませんので、経済的に圧迫している家庭でしたら無理に行う必要はないでしょう。
4. まとめ
今回は学資保険の月々にかかる費用の平均金額について説明しました。
いかがだったでしょうか?理解は深まったでしょうか?今回の重要な点は下記のになります。
・学資保険の費用へ金額は1万円から1万5千円である。
・学資保険は大学入学に合わせて積み立てる人が多い。
・大学進学を考えた場合、理想的な月々の積立金は1万5千円である。
・学資保険の保険料の最低額は月々5千円である。
・支払い回数や給付金の受け取り回数などで学資保険をお得に活用できる方法がある。
前提としてのお話ですが、学資保険は必ずしも入る必要はありません。
極端な話、経済的に問題が生じないほどゆとりがあれば、加入する必要はまったくないのですし、加入するにしても資金が増える程度に思っていれば良いでしょうし、金銭的に圧迫している家庭であれば学資保険よりも奨学金や教育ローンの検討を行ったほうが良い場合もあります。
とは言え、教育費は子供の成長の節目に多くのお金を必要とする側面が強いので、貯蓄しておくに越した事はありません。
その為の手段として、学資保険は有効な手段の一つである事は間違いありません。家庭によって様々な事情があるように、学資保険にも様々なプランがあります。
将来、愛しの子供たちのためにも無理のない計画の下、学資保険について検討してみてください。きっと、あなたの役に立つはずです。